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はじめに

オランダ・ロッテルダムのバーバーショップ Schorem Haarsnijder en Barbier(以下、シュコーラム)は、わずか 1 店舗で世界的カルチャー・アイコンへ上り詰めました。その成功は巨大資本や多店舗展開ではなく、徹底的に自分たちの"好き"を貫いた結果に他なりません。本記事ではシュコーラムの事業フェーズを振り返りながら、理髪店が“誰かのモノマネ”ではなく自分のアイデンティティをフルスロットルで発揮することの偉大さを考察します。そして、その思いを具現化するツールとして BarBer & Apparel 中村商店のカッティングケープがどのように貢献できるかを紹介します。


1. シュコーラムの軌跡──事業フェーズ別ハイライト

フェーズ 期間 キーイベント 収益モデル
創業期 2010–2013 ・リーン & バータスがロッテルダムに開業・“Men, Dogs — No Women”の看板で話題沸騰・予約不要・先着順、無料ビールで長蛇の列 理髪サービスのみ(低マージン)
成長期 2014–2018 ・自社ポマード REUZEL を共同設立・発売・世界各地でカットショー、YouTube で技術を公開・向かいに The Old School Barber Academy 開設 理髪+製品販売+教育事業
成熟期 2019–現在 ・SNS 総フォロワー 100 万人規模に・店を拡張移転、オンライン事前予約を導入・Liquid Death など異業種コラボ、音楽フェス Scumbash 主催 多角化+ブランドコラボ

2. シュコーラム成功の 5 つの戦略

  1. 伝統回帰 × 過激なコンセプト
    クラシックヘアとストレートシェーブだけを提供し、店名から空間演出まで“男のための聖域”を徹底。

  2. 体験設計
    何時間待っても退屈しない“行列すらエンタメ化”する仕掛け(無料ビール・ロック音楽・コミュニティ)。

  3. SNS × 情報開示
    技術動画やビフォーアフター写真を惜しまず公開し、世界中の理髪師からファンを獲得。

  4. 収益モデルの多角化
    REUZEL で製品売上を確保し、Academy で教育ビジネスを拡張。

  5. 自己資本 & パートナー活用
    VC に頼らず内部留保と信頼できる業界パートナー(例: American Crew 創業者)との JV でスケール。


3. 資金調達にみる “好き” の持続可能性

シュコーラムは外部資金に依存しないオーガニック成長を選択しました。利益率の低いサービス業にとって、自分たちのカルチャーを損なわずに持続させる鍵は、ファンに愛されるプロダクトと教育でキャッシュフローを強化すること。つまり、情熱 × 内部留保 × 小さなリスクでの拡張です。


4. 私たちが学べる 3 つの教訓

  1. アイデンティティ・ファースト — “売れる”より“自分らしい”を優先した方が結果的に独自市場を獲得できる。

  2. エクスペリエンス・デザイン — 理髪行為そのもの以上に、店で過ごす時間丸ごとをブランド化する。

  3. コミュニティとプロダクトの相乗効果 — ファンが自らブランドの伝道師となる仕組みを作る。


5. BarBer & Apparel 中村商店のカッティングケープが果たす役割

岡山・児島発の BarBer & Apparel 中村商店 は、「バーバーのアイデンティティを布に落とし込む」ことを使命に、

  • ヴィンテージからモダンまで自在に選べる柄・色

  • 広げたときの美しさと髪の滑落性

  • 小ロットからの完全カスタム対応

を実現しています。自分の趣向を最大化したいバーバーにとって、ケープは店内で最も長く視界に入るキャンバス。シュコーラムが REUZEL で世界観を伝えたように、

ケープ = あなたの“好き”をお客様と共有する最速のメディア

なのです。

カッティングケープ導入がもたらす 3 つの効果

  1. ブランド体験の一貫性:椅子に座った瞬間からカット後の写真まで、世界観が途切れない。

  2. SNS 映えによる拡散力:オリジナル柄はビフォーアフター写真を一発で差別化。

  3. 顧客ロイヤルティの向上:自店ならではのストーリーが視覚化され、再来店につながる。


まとめ — “フルスロットル” が次の時代を切り拓く

シュコーラムの成功は、他店を真似せず自らの美学を極限まで高めた結果です。同じ規模やモデルを再現する必要はありませんが、

  • 自分の趣味嗜好を軸に店を設計する勇気

  • それを支えるツールやプロダクトの選択

さえ間違えなければ、小さな町の 1 店舗でも世界中から支持される可能性があります。BarBer & Apparel 中村商店のカッティングケープは、まさにその“自己表現のスイッチ”です。あなたのバーバーショップがフルスロットルで走り出す準備はできていますか?

「好き」を布に刻み、椅子に座るすべての人へ。

ご相談・カスタムオーダーは hello@nakamura-shop.com までお気軽にどうぞ。


参考文献・リンク

  • Schorem Official Website

  • Inked Magazine – Interview with Bertus (2015)

  • INFRINGE Magazine – “The Holy Barbers” Feature

  • Marketingfacts.nl – “Hoe Schorem Facebook veroverde” (2012)

  • Boker Blog – “Interview: Schorem Haarsnijder en Barbier”

  • PR TIMES – 「SCHOREM 来日 BLACK METAL TOUR」(2016)

  • BarBer & Apparel 中村商店「TABLOID」床屋滑稽新聞 壱号 (2016年)